Unshuttable Window is Cutting a Man.
2015/06/18
『絶歌』を読まないこと、あるいは少年Aのフェイクとしての「元少年A」
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元酒鬼薔薇聖斗、「元少年 A 」の手記が出版され、話題を呼んでいる。筆者にも読んでみたいという欲望はあるが、読んでいない。単純に近隣の本屋から瞬く間に姿を消してしまったという事情もあるが、やはり被害者の御遺族が回収を要求しているという事実が大きい。そういう状況下で読むというのは...
2013/09/21
少年マンガに問い掛ける者 『ワンピース フィルムZ』
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『ワンピース フィルムZ』をDVDで観た。筆者は特にワンピースの大ファンではないのだが、パートナーが大ファンなのだ。前作『ストロング・ワールド』は劇場で観たが、あまり納得のいく出来ではなかった(ちなみにパニック障害を発症したという嫌な思い出もある)。だが今回...
2013/08/17
美しい夢(欠けたもの) 映画『風立ちぬ』
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ここにあるのは美しい夢である。それ以上でも、それ以下でもない。勿論アニメとしては申し分ない出来である。だがそれだけだ。 飛行機の設計士を夢見、それを実現させた主人公。結核のヒロイン。彼女は、主人公と暮らすために、サナトリウムでの結核治療を中断し、山を...
2013/05/14
分裂した自己の偽物の完成形 凛として時雨『i’mperfect』
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凛として時雨『 i’mperfect 』 Sony Music Associated Records Inc., 2013. 凛として時雨の音楽は 2000 年代以降に登場した日本のロック・ミュージックの中でも最高の水準にあるものだろう。このように記...
2013/05/10
死と学校の関係 映画『悪の教典』
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サイコ・キラーの教師が生徒を次々に殺していく。それだけといえばそれだけの映画である。B級映画といえばこの上なくB級映画だが、その即物的な在り方にこの映画の魅力がある。 学校とは、無限ではないにしても限りなく引き伸ばされた、あるいは果てしなく微文化さ...
2013/03/15
試訳「ハレルヤ」(レナード・コーエン/ジェフ・バックリィ)
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秘密の和音があったらしい ダヴィデが奏でて神を喜ばせたんだ でも音楽なんて本当はどうでもいいんだろう? それはこんなふうに進行する 四度、五度 マイナーで下がって、メジャーで上がる 慌てた王様が作ったハレルヤ 君の信仰は強かったが、どうしても証...
2013/02/12
待つこと、孤独の肯定 デル・ジベット『Violetter Ball』
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後にヴィジュアル系と呼ばれることになる音楽の一つの源流であるバンドの1985年10月のデビュー作(参照しているのは93年のCD再発版)。バンド名はドイツ語で「麝香」、アルバムタイトルは同じくドイツ語で「紫色の舞踏会」を意味する。 バンド結成は84年11月、結成一...
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